ちっぽけガーデニングのすすめ
やっと秋らしい風を感じられるようになりました。
この時期はただただ空気が爽やかで、生きてるだけでしあわせになれるという特典付きなのが素晴らしい。
ハワイは年がら年中日本の5月か9月ごろの陽気なので、
いっそのこと引っ越したいと何度も思ったことがあるのですが、
日本には四季があり暑さ・寒さの厳しい時期があるからこそ、
このご褒美のような心地よい季節が、より一層際立つのかもしれないと考えたりもします。
秋はガーデニングの季節です。「え?春じゃないの?」と思うかもしれませんが、
冬に向けて景色に彩りが寂しくなっていく中、
寒さに耐えて頑張って咲いてくれる花たちをお庭にお迎えして、厳しい冬に備えるのです。
ホームセンターに行くと、ガーデニングコーナーには驚くほどたくさんの種類の花々が並んでいます。
形も色もさまざま。
同じように見えても草花はそれぞれ育て方が違います。砂漠地方、熱帯地方原産等、
植物たちがやって来た土地もまたさまざま。
乾燥に強く水をやりすぎては根腐れしてしまうもの、逆に水分を多く必要とし、
常に湿り気のある状態で育てねばならないもの。
それぞれの原産地の環境をできるだけ再現して育ててやることが一番だと思うのですが、なかなかそれも難しい。
日本の住宅環境ではそもそも「土がない!」ってことも多いですし。
また草花には「多年草」と「一年草」という種類があり、要は何年にも亘って生き続けるか、
一年で花の時期が終わったら終わり、ということなのですが、
それも住宅事情によっては「これは育てられないね」というものもあります。
なにも知らず苗木を買ったら数十メートルにも育つものだったというのは、マンションではありえないですよね。
うちもマンションなのでベランダで細々とやっているのですが…
というわけで、ベルサイユのばらを植えるようなプロ並みの大規模ガーデニングではなく、
ちっぽけガーデニングのすすめなのです。
ちっぽけガーデニングとは、ベランダにひとつ寄せ植えを作った、
寄せ植えまでいかなくても鉢植えを置いた…という本当にはじめの一歩のものを私が勝手に命名しました。
100均で小さな多肉植物を3つくらい買って適当な容器にぎゅっと寄せ植えする。
「多肉植物」というのはサボテンの仲間で、自分の葉の中にかなりの水分を蓄えているので、
ごくたまーにしか水やりがいらない。成長速度がかなり遅いので頻繁な植え替えは不要。
(成長が速いものはそれに応じて植え替えが必要)
おまけに腐葉土等の養分を潤沢に含んだ土はいらないので、虫が湧いたりもほぼなく清潔。部屋の中に置くのもOK。
植えるのは使わなくなったマグカップでも、それこそさっき食べたプリンの空き容器でもいいのです。
それは本当にちっぽけなのですが、しばらくするとほんの少し様子が変わってきて、
ちょっと背丈がのびたり、たまーに花を咲かせていたりする!
そんなに構わずほとんど放って置く。たまに水をやってみようかな?と見てみるとちょっとした変化がある。
このべったりしない、付かず離れずの関係がなんともしっくり来る多肉植物。流行るのもわかりますね。
なんてかわいいのでしょう!小さきものはかわいい。これぞまさにいとおかしの世界、なのです。
大人になると土いじりってなかなかする機会がないですよね。
秋の澄んだ空気の中、土に触れるのも結構楽しいものですよ。
へたくそでも自分が作った寄せ植えはかわいいものです。
ほんの小さなものからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。