リラックスを求めている人への処方箋
最近世の中が不穏な空気で覆われていて、すっかり疲れてしまっているという人も多いのではないでしょうか。出口が見えない我慢ほど辛いことはありませんよね。そんな中でも自分だけの安心できる居場所、何があっても逃げ込めるシェルターのような場所があれば、いっときでも心安らぐことができます。
最近読んだ本にとても役立ちそうなワークがありました。
それは「あなたの人生でなにか良いもの(好きなもの、こと、場所)を思い浮かべてみてください」というもの。ペットでもお気に入りの場所でも好きな人のことでも、自分に元気をくれると思うものなら何でも構いません。(これをここでは「リソース」と呼びます)
具体的な方法は、落ち着ける居心地のよい場所を見つけ、椅子や床に座り長めのゆっくりとした深呼吸をします。そしてあなたにとっての「リソース」を思い描き、それが目の前にあることをリアルにイメージします。そしてそのリソースを心ゆくまで堪能します。そしてそのとき、体や心に起こる変化を観察します。
ストレスやプレッシャーを感じて辛いとき、このリソースを思い描きそのイメージに浸ることで、気分が回復したり心地よくなってくるというものです。
これはマインドフルネスのひとつだと思いますが、どんなシーンでも有効だと思いました。ここではリラックスできる場所で行うことを進めているので一般的には自宅等を想像しますが、不安や緊張をほぐすためには外出先でもできるのではないかと思います。
例えば仕事中トイレに立ったときや、通勤電車の中など短い時間でも「あなたを元気にしてくれるリソース」を思い浮かべ、それに包まれているようなイメージを持つことで、少し不安や緊張から解放されることができるのではと思います。
近頃、人との接触を避けていることで孤独感に苛まれてしまう人も多いようですが、この「リソース」を思い浮かべるワークは「自分の周りにはたくさんのリソースがあり、自分は孤独ではない」と、あらためて気づかせてくれることにも役立つと感じます。明けない夜はないのだから、必ずまた平和な日常は戻って来ます。今はその日までじっと春の夜明けを待ちましょう。