「スマートWebデザイン」という本を読んでデザイナーが思うこと
私はメインで紙モノデザイナーをしていますが、業務上の必要に迫られてWebデザインについて学びつつ実務をしています。コーディングについてはスクールに通って学びました。基本はビジュアルデザインなのでコーディングを求められることはないのですが、知識として知っているかいないかでアウトプットも違ってくると感じます。
「デザイン」とひとことで言ってもさまざまなモノのデザインがあって、その中でとても細分化されています。ノンデザイナーの方々からしたら全て一緒くたに見えるかと思いますが、実はぜんぜん違う世界だったりします。
日常で使っているソフトも求められていることも違う。
例えば紙の広告、本などは「美しい文字詰め」が命!という暗黙の了解がありますが、Webの世界で文字にカーニングやトラッキングを適用して出すと怒られるか笑われます…紙が「静」ならWebは「動」の世界なので、見る人自身の環境に依存するから文字など詰めても仕方ないし色も精緻にコントロールすることはできません。色校正という概念は紙ならではのものですよね。
そんなことは知っていれば「何をいまさら」なのですが、右も左もわからず現場に立つと困惑の連続です。昨日まで白だったものが黒だったりするのです。
このご時世、紙デザイナー⇄Webデザイナーを経験する人も増えているのではと思います。
そんなとき、一助になったのが「スマートWebデザイン」(MdN)という本です。この本は私のような紙→Webのデザインに入る人やデザイン学校を卒業した学生さんなどにも良いかもしれません。「こんなデータをもらうとWebの現場が困惑するからやめてね!」ということを丁寧に教えてくれます。
紙モノデザイナーはWeb制作の現場でスムーズに仕事ができるよう、一度目を通すとよいと思います。