デザイナー、筋肉と骨について学ぶ
私はデザイナーなのですが、趣味で漫画を描いたりイラストを描いたりしています。これはもう幼少期から長年続けていることで、もはやライフワークになってきており、おそらくシニアになっても死ぬまで描き続けているんではないかなぁと感じています。
職業がデザイナーなので、お仕事の中で絵を描くこともあります。それはそれで趣味とはまた違う楽しさがあり、お仕事で大好きな絵に携わらせていただけることに喜びを感じるのですが、趣味で好き勝手に描いていい世界とはまた異なるものです。もちろん趣味が高じてお仕事につながり、自分の描いたものが誰かの役に立つことは嬉しいけれど、私にとって絵を描くという行為自体は、純粋に自分が楽しむために描きたいものを描くことからスタートしています。
そんな私のお絵かきライフの中でも「描きたいものを好きなときに好きなだけ描いていればいいわけじゃない」と考えさせられるようになったきっかけがありました。それはSNSを見ることによって「世の中、上には上がいる」ということをまざまざと見せつけられたような気持ちになったからです。
私は物心つく前から自然と絵を描くことをして育ってきたので、多少は自分の描くものに自信があったのですが、まだまだだな、もっともっと上手くなりたい!誰かの心を動かす絵が描けるようになりたい!と強く思うようになりました。
漫画やイラストって頭の中にふわっと浮かんだイメージ(ネタ)をいかに自分のイメージと遜色なくビジュアルに落とし込めるかどうか、そこがキモだし、画力はその重要な生命線。もちろん作風によって必ずしも画力が最優先でない場合もありますが、まずは1にも2にも画力から。絵がうまくて困ることはないのです。
それ以来、書店で美術解剖学やアート技法書、パースの本を手当たり次第買い込んで自分に合うものを探し、今では筋トレのようにヌードモデルを模写したりガイコツを描いたりしています。
そしてそんな風に世の中を見るようになると、電車に乗っていてもどこかへ出かけても、見るもの全ての骨組みや形が気になる様になりました。骨の位置や筋肉のつき方、年齢による皮膚の感じや衣服のシワの寄り方、それから日がさしている方向と影のつき方…こんな筋トレを続けていれば、たぶん一年後くらいには神絵師になっているかもしれませんよね(笑)