餅は餅屋、教科書のデザインはアップライン
私は歴史が好きなオタクで大河ドラマはだいたい毎年観ています。今年に入って毎週楽しみに「どうする家康」と「大奥」を観ていましたが、最近大奥が終わってしまい盛大な大奥ロスに陥っています。今年の秋にはまたシーズン2として戻ってくるとのことなので、後の楽しみが増えたと思って期待しています。
どうして歴史が好きになったんだろうと考えてみると、子供の頃、読み物として歴史の教科書が純粋に楽しかった気がします。「これは教科書だ」と身構えていなかったのでしょうね。日本史も世界史もその当時の写真や絵・書物が載っていてタイムスリップしたようでワクワクしました。特にキャプションなんかも細かく読んで、わからないことがあれば先生に聞きに行ったり図書室や辞書で調べたり。当時からオタクっぷりを発揮していたのですね。
子供の頃は純粋に読み物として教科書を読んでいたので当然わからなかったのですが、大人になってデザイナーの目で見ると教科書は「かなり計算されたつくり」になっていると感じます。読む人にとってのわかりやすさはもちろんのこと、アイキャッチや文字の太さ、イラストの用い方など「読む人を飽きさせず、ひきこむためのしかけ」が随所に施されているのですよね。
実は広いデザインの世界でも教科書や参考書って少し特殊なので、作るためにはいろいろなコツがあります。教科書は積極的に読まれるものではないから「読ませる工夫」が必要で、デザインにも「しかけ」が必要なんだろうと思います。
そういう意味では「学び」はアップラインの得意ジャンルです。代表は長年に亘って数々の実用書や参考書を手がけてきた実績があり「教科書づくりのキモ」がわかっているんでしょうね。あと私が思うに、ご本人の性格にも合っているんじゃないかなと思います。「キモ」はまじめさと丁寧さのベースに好奇心をくすぐる遊び心、でしょうか。そういうアップラインがつくる学びの本から「知ることの楽しさ」を見出す子どもたちが増えるといいなと思います。