校正記号ってありがたい
最近、一般の方向けに出版・印刷のいろはをレクチャーする機会がありました。自分では身に染みついて理解していることを、全く何も知らない方々に「わかりやすく、専門用語を使わずに」伝えるってなんと難しいことかと思い知らされました。
一般企業に入社した営業職の方々が校正記号に触れることなど、想定されていないですもんね…奇しくもマーケティング部門などに配属されて初めて広告宣伝とはなんぞや?というところから先輩に教えてもらうのでしょう。
そのような方々へ赤字を入れる際によく使う校正記号を学んでもらおうと、印刷物に自分で赤字を入れ自分で修正するという自作自演?を経験しました。校正記号なので、まるっと覚えてもらうほかないのですが、むしろこれが無い世界の方が私には考えられないなと感じました。
校正記号なしで修正指示を出すことはとてつもなく難しいし、ものすごく面倒です。段落1文字下げるにも改行するにもいちいち説明が要ります。この作業を経験して私はあらためて校正記号のありがたみを思い知らされました。
先人たちの知恵と技術よ、ありがとう。そして新しい部署に配属されて突然広告を担当することになった営業職の方々も、きっと校正記号って素晴らしいと思うことでしょう。